「できるだけ安く」
「できるだけお得に」
または、
「絶対損はしたくない」
と思って、
お金について冷静に
判断しているつもりでも、
実はそう考える人ほど、
お金の錯覚に陥っています。
人間には感情があり、
判断の基準は感情によって
動いているからです。
その感情があなたの判断を
狂わせています。
良くも悪くも・・・^^
損を避けようとしてリスクがある方を選ぶ矛盾
ここでちょっとしたテストです。
どちらを選びますか?
誰かが5万円くれたとします。
【1】あと1万円もらう(利益)
【2】コインを投げて、
表が出たら5万円もらえる
裏が出たらもらえない
今度は、
誰かが10万円くれたとします。
どちらを選びますか?
【1】4万円を返す(損失)
【2】コインを投げて、
表が出たら5万円返す
裏が出たら返さなくてよい
ほとんどの人が、
最初の質問は【1】を選び、
後の質問は【2】を選びます。
これはリスクの取り方の
ちょっとしたテストで、
確実に利益が出るときより、
損失を避けようとしながら、
リスクがある方を選んでしまう
というものです。
計算していただくとわかりますが、
どちらの質問も
【1】→ 6万円
【2】→ 5万円or10万円
と手元に残るお金は同じです。
損の痛みが強いのは人間の証拠
人間が感情の生き物だとわかる
こんな話もあります。
得したことは
わりとすぐに忘れてしまうのに、
損したことは
ずっと引きずってしまう・・・
そんなことはありませんか?
お給料が5万円上がったときの
喜びを数値で表すと「10」
だとしたら、
お給料が5万円減ったときの
ショックは「-20」です。
同じ5万円でも
利益の喜びよりも、
損失の悔しさの方が大きく感じるものです。
80円でも揺れる感情
また、
1,080円と1,000円の、80円の差より
100円と20円の、80円の差の方が敏感です。
これは、
喜びや悔しさなどの主観的な感情は、
・金額が大きいほど減る
・金額が小さいほど増える
と言えます。
わたしたちにとって、
80円はいつも同じ80円の価値では
ないのですね。
お財布ドロボーから身を守る
もっともらしく理由づけをして、
いつも適切な判断をしていると
思いたいですが、
実は自分の基準は一定ではなく、
感情によって変わっています^^
あなたに何かを売りたい人は、
こういう心理を巧みに使うプロです。
このことを知っていれば、
感情的な弱みにつけこんで
心理を操られることも
ありませんね。
また、それは、
わたしたちの利益を
奪っていこうとする
お財布ドロボーの餌食に
ならなくて済むということでもあります。
『経済は感情で動く』
今日お話した内容は、
「行動経済学」という学問のお話です。
○○学と聞くと
難しく感じるかもしれないですが、
複雑な計算式も出てきませんし、
日常の中の話も多いので、
お子さんのお金の教育にもつながります。
あなたの行動を解き明かしてくれて
今後、お金のことで
何か判断する場面でも役立ちます。
マネーコントロール術が学べて、
ビジネスのヒントにもなりますし、
騙されないためのスキルも身につきます^^
お金にたいして描いていた
イメージが覆されます。
学校では教えてくれない
役に立つお金のリアルな話が満載です。
※今日ご紹介したテストや例えは
藤江かおりオリジナルですので、
この本に全く同じ内容は出てきません