ネーリテラシーを身に付けて日々の暮らしを楽しみたい人向けに、記事を書いています。
今日は、ブロックチェーンの将来性について。(テーマとしては壮大…)
今回もなるべく専門用語を使わないようにして、お伝えしていきたいと思います。
※「ブロックチェーン」は使います
ブロックチェーンというものがどんなに素晴らしい技術を持っていても、将来性がなければすぐに過去のものになってしまいますよね。
ところで、将来性って何でしょうか?
将来性は、「市場規模」と「時間軸」から考えることができます。
市場規模がこれから大きくなりそうか?
将来性を見るためには、市場の大きさ、つまりお金が流通するマーケットの大きさを考えていく必要があります。
ブロックチェーンの市場規模はこれから大きく広がっていきそうか?それとも広がりは難しそうか?
これからさらに展開していきそうなら、将来性ありですね。
そうは言っても、よくわからないですよね。2つの視点で見ていきます。
1.自分のイメージ
まずはイメージでもいいと思うので、あなたはブロックチェーンについて、市場規模はこれから大きく広がっていきそうと思えますか?それとも広がりは難しそうですか?
”イメージでいい”と思うのは、一般消費者の私たちが直感でどう感じるのか?という指標も大事だと思うので。
「ブロックチェーンがよくわからないので、直感も何も。よくわからないし、専門家が意見することでしょ?」という声もあると思います。
ブロックチェーンはまだ聞きなれない言葉ですが、一部の専門家のものではなく、一般の私たちにも関わってきそうなんですよね。
今はよくわからなくても、これを機会にブロックチェーンについてちょっとでも興味を持ってもらえたらいいなと思います。
2.データ
一般消費者の私たちの感覚は大事とは言ってもそれだけでも将来性に説得力はないと思うので、次は経済産業省のデータをサラッと見てみます。
市場規模は「67兆円」という計算です。出典:ブロックチェーン技術による社会変革の可能性 P11「ブロックチェーン技術の展開が有望な事例とその市場規模」
https://www.meti.go.jp/main/infographic/pdf/block_c.pdf
経済産業省のこのスライドをもとに、67兆円の内訳を表にしてみます。
影響を与える可能性がある分野 | 市場規模 |
01 価値の流通・ポイント化 プラットフォームのインフラ化 | 1兆円 |
02 権利証明行為の非中央集権化の実現 | 1兆円 |
03 遊休資産ゼロ・高効率シェアリングの実現 | 13兆円 |
04 オープン・高効率・高信頼なサプライチェーンの実現 | 32兆円 |
05 プロセス・取引の全自動化・効率化の実現 | 20兆円 |
金額を見たところで、中々ピンとこないと思います。「あー!67兆円ね」とはならないですよね…。私はならないです。
こういう時は身近な業界や目安になりそうな金額を探してみます。ちょうど67兆円を探せなかったですが、近い市場規模の分野を2つ紹介します。
自動車・同附属品製造業
市場規模:72.3103兆円(2019年度 売上高)
出典:https://stat.visualizing.info/msm
67兆円に近いか?というと微妙ですが、もう1つ。建設業界。
建設
市場規模:57.3200兆円(2019年度(見込)建設投資(名目値))
出典:https://stat.visualizing.info/msm
自動車も建設も、どちらも私たちに関わりがある業界ですよね。知る人ぞ知るマニアックな業界ではないので、ブロックチェーンもそんな感じで私たちの周りに当たり前に関わってくる規模に発展していくと考えてもいいと思います。
ただ「67兆円」について、スライドに小さい字でこのように書かれています。
※記載金額は、ブロックチェーン技術が影響を及ぼす可能性のある市場規模
“影響を及ぼす可能性のある市場規模”とのことで、ブロックチェーンとその周辺という認識ですね。
私たちは、ブロックチェーンの分野に全資金を投入してイチかバチか賭けるわけではないので、ここでは大まかにでもイメージがつかめれば良いと思います。
未来に向かって進んでいきそうか?
「市場規模」の次は「時間軸」で考えていきます。
未来のことは誰にもわからないと言ったらそうなのですが、ブロックチェーンは、未来に向かって進んでいきそうでしょうか?長く続きそうでしょうか?
これもまた、「ブロックチェーンがよくわからないから、わからない」ですよね。
こういう時は抽象度を上げて、ブロックチェーンを「技術」として考えてみます。
インターネットもAIも技術ですが、どちらも未来に向かって進んでいますよね。というか、誰にも止められないスピードで進化しているとも言えそうです。
誰にも止められないのが技術なのかもしれません。
ブロックチェーンという技術も同じように考えられるのではないでしょうか。
将来性がわからない時は分解してみる
将来性を見るための2つの要素、「市場規模」と「時間軸」についてお伝えしました。
将来性、しかもブロックチェーンの将来性を考えるなんて難しすぎる…!と思ってしまいますが、将来性はがんばって予想するというより、
- まずは一般消費者としてどう感じるか?(「今はよくわからない」でもOK)
- お金の流通量が近い業界はどんな業界か?それは身近な業界か?
- 未来に向かって進んでいるか?
- 抽象度を上げると似たような分野はどんな分野か?
と、いくつかに分解して考えて見えると、少しずつ見えてくると思います。
技術の発展に対してネガティブな意見もありますが、止められないものならそれを自分の人生にもライフスタイルにも活かしていきたいですね。