2017年1月から加入対象者が拡大され、
一部では話題になっている
個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)。
今日は、50代パートで働く主婦の方の
ケースで考えていきます。
まずはご主人が加入することを
検討されるといいのかなと思いますが、
あなた名義の年金がほしい
自分のための退職金をつくりたい
という方はお読みください。
<このブログを読むために抑えておきたいこと>
◆メリット
メリット1 所得税、住民税が減る
メリット2 運用中に得られる運用益が非課税
メリット3 受け取るときに税制の優遇がある
メリットを詳しく知りたい方は、
こちらのブログの「どんなメリットがあるの?」を
お読みください。
◆掛け金の拠出はいつまで?
60歳になるまで
※60歳になると加入資格を失う
※加入資格を失うと受け取りが可能
では、さっそく見ていきましょう。
まずは知っておきたい給付がスタートする年齢
掛け金は60歳になるまでですが、
加入期間が10年に満たない場合、
給付年齢が引き上げられます。
8年以上~10年未満→受給開始 61歳
6年以上~ 8年未満→受給開始 62歳
4年以上~ 6年未満→受給開始 63歳
2年以上~ 4年未満→受給開始 64歳
1ヶ月~ 2年未満→受給開始 65歳
まずはこの年齢を確認しておきたいですね。
注意したい手数料
例えば、59歳の女性が加入した場合、
受給開始は65歳で、その間、
お金をおろすことができません。
でも、口座管理手数料と信託報酬がかかります。
信託報酬は選ぶ金融商品や
運用によって変わってくるので
計算できませんが、
口座管理手数料は一番安い金融機関でも
5年で約10,000円かかります。
手数料に関してくわしくは、
「無料じゃないの?」これだけかかる手数料をご覧ください。
以上をふまえて、お話していきますね。
年収103万円未満の50代パート主婦
パートで働く主婦の方は、
103万円の壁を気にしていると思います。
この103万円は、ご存知の通り、
所得税がかからない年収のボーダーラインのことです。
また年収100万円以下の方は、
住民税もゼロです。
ということは・・・
iDeCo(イデコ)のメリットの一つである、
所得税、住民税が減る(メリット1)
という恩恵が受けられません。
メリットはないの?
メリット1の恩恵は受けられなくても、
メリット2の運用益が非課税は、
投資商品を選んで運用することで、
恩恵が受けられます。
それから、メリット3の
受け取るときに税制の優遇は、
非課税の退職金をつくれるということで、
このメリットは大きいです。
所得税を払わず年収を増やす
今は年収103万円未満で働いているけれど、
働く時間をもう少し増やせそうな女性は、
働き方を変えるのも一つの方法です。
例えば・・・
月2万円の収入アップを目指して
時給1,000円×20時間働く時間を
増やしてみます。
そして、iDeCo(イデコ)で月2万円の
積み立てをします。
そうすることで、所得税を払うことなく
年収を増やすことができます。
気をつけたいこと
夫の会社に家族手当があると、
妻のあなたの年収がアップすること、
103万円を超えることで、
支給がなくなることがありますので、
注意が必要です。
また、あなたが働いている会社が
従業員501人以上の企業の場合、
年収106万円以上になると、
社会保険に加入しなくてはなりません。
お得に働きたい方はこちらもご覧ください。
手取りが下がってしまう?「新106万円の壁」
社会保険の加入はメリットもあります。
年収103万円以上の50代パート主婦
年収103万円以上の主婦の方は、
所得税、住民税を払っていますので、
メリット1所得税、住民税が減る
という恩恵が受けられます。
年収別 税金のメリット
個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)に加入して、
月々の掛け金2万円を積み立てた場合の、
税金の面でどれくらいメリットがあるのか、
年収別にみていきます。
年収180万円の場合:年間3.6万円節税
年収150万円の場合:年間3.6万円節税
年収130万円の場合:年間3.6万円節税
小刻みに区切られているわけではないので、
どの年収でも同じ節税効果となりました。
1年で24万円を銀行に預けても、
この金額の節税効果は得られませんので、
大きなメリットと言えそうです。
所得税と住民税以外のメリット
メリット2の運用益が非課税は、
投資商品を選んで運用することで、
恩恵が受けられます。
それから、メリット3の
受け取るときに税制の優遇は、
非課税の退職金をつくれるということです。
運用商品の成績が良く、
思った通りお金が増えたとき、
マルっと非課税なわけです。
ただ、月掛け金の上限が2万3,000円、
年間でも27万6,000円ですので、
一般的な退職金のイメージとは
金額がちがってきます。
50代の女性は加入するメリットは少ない・・・?
50代でパートで働く主婦の方がiDeCo(イデコ)に
入るメリットは少ない印象です。
ですが、もちろんゼロではありません。
加入するか検討するときに
合わせて考えたいことが次のことです。
60歳以降の働き方はどうしますか?
公的年金の支給はいつからですか?
公的年金の支給額はいくらですか?
ご主人の退職金はいくらですか?
60歳以降でお金のかかるイベントはありますか?
ローンの返済は残っていますか?
お金の出入りを大まかに計算して、
公的年金や退職金でまかなえそうでしたら、
今から無理に入る必要はなさそうです。
足りないかもしれないということでしたら、
iDeCo(イデコ)の加入を検討してください。