暮らしのマネー

保険のオーダーメイドと保険見直しの落とし穴

「あなたに合った保険をオーダーメイドします」「無料で保険を見直します」と聞いたらどんな風に感じますか?

「これで安心できる?」「安く済みそう?」

保険をオーダーメイドしてもらうつもりが、保険を販売する側にとって都合のいいようにオーダーメイドされないように。

また、保険の見直しのつもりが、意味がなかったということがないように注意したいことをお伝えします。

保険のオーダーメイドの罠

あなたの希望を伝えたら、あなたに合った保険プランを提案してもらえると考えると思います。

あなたの希望=保障ですが、最初はあれこれ保障をつけたいと思い、ファイナンシャルプランナーに伝えますよね。

その内容で計算すると月額が2万円くらいになってしまい、「ちょっと高いなぁ・・・」と心の声が表情に表れたとします。

そうすると、ファイナンシャルプランナーはいくらなら払えるのか、金額のラインを探ってきます。

保障額を減らしたり、保障内容を減らしたりして、月額の保険料をできるだけ下げます。

2万円だった保険料が、例えば月額1万2,000円くらいまで下がったら、安い気がしてしまいませんか?

でもその保障内容は、本当にあなたの希望なのでしょうか?

本当に必要な金額がカバーされるのでしょうか?

 

「お客様一人ひとりに合わせて設計します」は嘘ではないですが、その内容は、「あなたが毎月払える金額に合わせます」にニュアンスが変わってしまっていることもあるので、注意してください。

あなたは何のために保険に入ろうと検討したのでしょうか?

  • 死亡したときに家族に残したいため
  • 病気になったときのため

まずは目的を考えて、そのために必要な金額を計算してから、保障内容を検討しましょう。

保険の見直しの落とし穴

結婚、妊娠、離婚など人生の転機があったとき保険の見直しをすることもあると思います。

最初に保険に入ったときから環境も変わり、ライフプランも変わり、考え方も変わりますからね。

同じような保障で保険料を安く抑えたり保障内容を変えることで保険料を抑えることができます。

 

ここで注意したいことは、保険を見直す会社もまた、保険を売る会社だということです。

ファイナンシャルプランナーは保険を売りたいということです。

なので、見直しは有効なことですが、本当は、保険が不要な場合も保険には入ることになってしまいます。

とある保険で計算シミュレーション

40歳から加入する医療保険で計算してみます。

■女性特有の病気を保障する保険

40歳で加入した女性が10年間支払って50歳で病気になったとします。

2,500円/月額×10年=30万円

女性特有の病気で手術をした場合、1回20万円の支給や、入院や通院をした場合、日額5,000円の支給される内容の保険です。

20日間入院すると10万円です。

元を取るというのは少しおかしな表現ですが、払った保険料分、支給されるのは、1回手術して20日間の入院をすれば30万円です。

※実際は支給には細かい条件がありますが、今回はシンプルに説明しています

その医療保険は本当に必要ですか?

机上の空論なの?

保険を販売して手数料を得ているファイナンシャルプランナーと保険を販売していないファイナンシャルプランナーがいます。

わたしのような保険を販売していないファイナンシャルプランナーがこのようなことを言うと

「机上の空論だ」
「親がガンになったことがないからだ」
「病気になってしまったらどうしてくれる」

あとは・・・
「本当に弱い立場の人間のことをわかっていない」など言われるかもしれません。

いわゆるポジショントークですよね。

「わたしはあなたの健康やお金のことを心配しているのです」と赤の他人なのに親身になってくれたりします。

保険料によって継続的に収入が得られますから。

と言うと、保険を売っているファイナンシャルプランナーが悪のように思えてしまいますが、誠実な人もいますので、それも合わせてお伝えします。

「それを言っているのはどんな立場の人?」「それを言うことでその人にはどんなメリットがある?」と考えていただくことが必要だとわたしは思っています。

保険が不要な人が保険に入っている理由

保険加入者率のデータでは、多くの日本人が保険に入っていることになっています。

その中で本当に必要な人はどれくらいいるのか?疑問に思うこともよくあります。

「いらないでしょ?」という人が保険に入ってしまっています。

保険が不要な人が保険に入っている理由は、厳しい言い方をすると、自分のライフプランを真剣に考えていないからです。

今までどのように生きてきて、これからどんな風に生きていきたいのか?何歳で何をしていたいとか?どうなっていたい?など、真剣に考えていたら、不安を煽られて、自分に合っていない、不要な保険には入りません。

あなたが相談するべき相手は

もし相談するなら、あなたが誰に相談したらいいのか?

それは・・・

どの保険が必要なのか?よりも、そもそも保険が必要かどうかも含めてあなたが判断できるようなことを教えてくれるファイナンシャルプランナーに相談した方がいいでしょう。

あなたの人生です。

結論を出すのはファイナンシャルプランナーではなく、あなただということをお忘れなく・・・!

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