こんなテレビCMがあります。
子どもを連れた女性が「あなた!」と慌てて病室に現れる
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ベッドの上の夫らしき男性に「あなたに何かあったらわたしたち・・・!」
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夫は穏やかに答える「大丈夫だよ。医療保険に入っているから」
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「医療保険じゃ、治療費しか助けてくれない」
「ローンとか教育費とかどうするの?」と妻がたたみかける
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保険の案内
このご主人は、もっと保険に入った方が良いのでしょうか?
突然、無収入にはならない
このCMは、「保険でお給料の補てんをした方がいいよね」という気持ちにさせる内容でした。
登場する夫がサラリーマンの場合、医療保険以外にも、お給料を保障してくれる保険に入っておくべきだったのでしょうか?
慌てなくても大丈夫です。突然無収入にはなりません。
病気やケガで会社を休んだときに保障される「傷病手当金」があります。
なので、これ以上の保険は必要ないのでは?とわたしは考えます。
傷病手当金とは?
傷病(しょうびょう)手当金は、病気やケガで働けなくなった人の生活をサポートしてくれる制度です。
病気やケガで会社を休んだときは、傷病手当金が受けられます。
傷病手当金は、病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度で、被保険者が病気やケガのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されます。
全国健康保険協会HP
『病気やケガで会社を休んだとき』より引用
対象は、健康保険加入者で、1日につき標準報酬日額のおよそ3分の2が支給されます。
標準報酬日額とは?
毎年4月から6月までの3カ月間の給与(基本給、諸手当、残業代、通勤交通費含む)を平均した額を「標準報酬月額」と言います。
この「標準報酬月額」を30日で割ったものが「標準報酬日額」です。
支給される条件
支給されるには、条件が4つあります。
(1)業務外の病気やケガの療養のための休業であること
※業務上・通勤災害によるものは労災保険の給付対象
(2)仕事に就けない
(3)連続する3日間を含み、4日以上会社を休んでいる
(4)給与の支払いがない
この条件をすべて満たしている場合に、支給されます。
支給される期間
受給期間は最長で1年6カ月です。
注意点
傷病手当金を受け取るには、申請が必要ですが、申請後すぐに振り込まれるわけではなく1ヶ月程度かかるので、その間にかかるお金は用意しておかないとなりませんね。
※国民健康保険には傷病手当金の制度がないので、個人事業主は受け取れません。
いくらもらえるの?
気になるのが実際の支給額です。
月収30万円の会社員の場合で、計算しました。
(4月から6月までの3カ月間の給与の平均が支給額と関わってきます)
例:月収30万円の会社員の場合
300,000円÷30×2/3=6,670円
6,670円×31日=206,770円
(31日ある月に支給されると)1ヶ月206,770円です。
最後に
この記事の最初に紹介したCMは家族バージョンでしたが、入院している人が、独身の男性バージョンもあります。(サイトウさんver.)
傷病手当金がありますし、独身ならなおさら、追加で保険に入る必要はないと思います。
保険貧乏にならないように気をつけたいですね。